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銀行も納得!長期事業計画書の作成方法9(資金運用計画)

経営全般

今回の資金運用計画は、実質キャッシュフロー計算書になります。
キャッシュフロー計算書と言えば、損益計算書と貸借対照表と共に、重要な書類の1つになります。

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キャッシュフロー計算書の重要性

キャッシュフロー計算書は、損益計算書と貸借対照表をつなぐ大事な役割を担っています。

社長の考えで作成した運営基本計画(損益計算書)で、毎年どのようにお金が動いていくのかを、各年度ごとに一覧表にしたものになります。

キャッシュフロー計算書が無いと、資金の裏付けができないため、折角の長期事業計画も絵に描いた餅になってしまいます。
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資金運用計画の様式

様式はこちらになります。

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資金運用計画の作成手順

資金運用計画の作成手順は次の通り、基本はシートの上から下に向かって順番に転記・計算していきます。

  1. 固定資金運用-資金の源泉」を転記・計算
  2. 固定資金運用-資金の使途」を転記・計算
  3. 運転資金運用-資金の源泉」を転記・計算
  4. 運転資金運用-資金の使途」を転記・計算

以下、順番に記入方法を見ていきましょう。

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「固定資金運用-資金の源泉」を転記・計算

運営基本計画から転記する数字 ・・・ 当期税引前利益、減価償却費、事業税引当

社長の思いで決める数字 ・・・ 増資、長期借入金

それ以外は、通常ゼロで構いません。
ただし、土地の売却等、特別な事情がある場合は、該当する項目に数字を記入してください。

最後に「当期税引前利益」から「その他の固定負債の増加」を足した数字を合計欄に記入します。

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「固定資金運用-資金の使途」を転記・計算

運営基本計画から転記する数字 ・・・ 税金支払、配当支払、役員賞与

減価償却費計画から転記する数字 ・・・ 固定資産投資

社長の思いで決める数字 ・・・ 投資の増加(ここには敷金やM&A費用を社長の思いで記入)

「税金支払」から「投資の増加」を足した数字を小計欄に記入します。

合計欄には、「資金の源泉の合計」と同じ数字を記入します。

最後に「固定資金余裕」は、「合計ー小計」で機械的に計算します。

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「運転資金運用-資金の源泉」を転記・計算

運転資金実績・計画から転記する数字 ・・・ 買掛債務の増加

金融費計画から転記する数字 ・・・ 短期借入金の増加、割引手形の増加

この前で計算した固定資金余裕の数字を、ここの固定資金余裕欄にそのまま転記します。

その他流動負債増加は、通常ゼロで構いません。

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「運転資金運用-資金の使途」を転記・計算

運転資金実績・計画から転記する数字 ・・・ 売掛債務の増加、棚卸資産増加、手元現預金増加

その他流動資産増加、有価証券増加は、通常ゼロで構いません。

「固定資金余裕」から「手元現預金増加」を足した数字を小計欄に記入します。

合計欄には、「資金の源泉の合計」と同じ数字を記入します。

最後に「運用預金増加」は、「合計ー小計」で機械的に計算します。

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最も重要な数字は?

シートの上から順番に、ほぼ機械的に計算した訳ですが、このシートでも最も重要な数字は、最後に計算した「運用預金増加」になります。

これは読んで字の如く、会社のキャッシュが1年間でどの位変動するのかを示しています。

数字がプラスであれば、会社のキャッシュが増えるので問題ありませんが、

マイナスの場合はキャッシュが減っていくので、その分補填する必要があるのかを検討しなければなりません。

中小企業の場合、市場からの資金調達ができないため、キャッシュの補填の方法は通常次の2通りしかありません。

1.増資
2.銀行借入れ

マイナスになった場合は、増資や銀行借入れが必要かどうかを考えて、必要と判断すればシートの作り直しをしていかなければなりません。

例えば、1年だけがマイナスで、その後の数年でマイナス分を取り戻せるような計画であれば、マイナスのままでも大丈夫だと思います。

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